ひとしずく

シンプルな暮らし 日々の小さな「ひとしずく」をつづります。

ふと思い出す・・百合の花

 

こんにちは!

 

九州ではひどい雨が続いています。

お見舞い申し上げます。

 

九州には私の親戚も多く暮らしているので、朝から安否確認の連絡をしましたが、幸い無事とのこと。

 

佐賀県に、叔父一家が暮らしています。

 

私が最後に叔父宅を訪ねたのは、24歳頃。

にわかに九州を旅行したくなり、大好きな祖母を誘って出掛けました。

(祖母にとって叔父は長男です)

 

祖母が長男である叔父宅を訪ねたのは、数十年ぶりでした。

ずっと離れて暮らしていた叔父に会える祖母の喜びは、計り知れないものだったと思います。

そんな祖母は、いくらかの手土産を持っていっていましたが、その中に「百合の球根」が入っていました。

 

小さなナイロン袋に、庭から引っこ抜いてきた、ヨレヨレの植物。

 

「おばあちゃん、何それ?何持ってきたの?」

私が聞くと。

「ばあちゃん家の百合よ~。庭に植えてくれたら、ばあちゃんが来たこと、思い出してもらえやろ~。」

そんな風に話す祖母。

 

例え百合がなくとも、祖母が訪れてくれたことを、叔父が忘れるはずはないと思いましたが、高齢者ゆえ、もう2度と訪れることはないだろうと思った祖母の、温かいプレゼントに、胸がいっぱいになりました。

 

 

飛行機、新幹線、電話、SNS・・、今は人と出会ったり、繋がったりする速度が、加速度的に上がっています。

 

「いつでも会える」

「いつでも話せる」

 

そんな時代の真っ只中にいる私たちに、祖母のような行動が思い付くでしょうか。

 

 

祖母は、百合の花と一緒に、祖母の「心」を置いていったのです。

「元気でいなさいね。」

「家族仲良くね。」

「幸せにね。」

 

小さな小さなヨレヨレの百合の球根には、祖母の、言葉には尽くせない、大きな大きな愛情が詰まっていました。

 

 

百合は、叔父が庭に植えて大切に育て、夏には美しく咲いたそうです。

それを電話で祖母に伝えると、とても喜んでいたようです。

 

 

便利な暮らしになって、皆さまは心満たされていますか?

便利な暮らしは、私たちに安心や満足を送り続けていますか?

ふと、「ほんとうの幸せ」は何なのかを、考えてしまいます。

 

答えは、百合の花が教えてくれるかも・・

 

 

 

叔父宅を訪問してから五年後、祖母は亡くなりました。

 

叔父は、百合が咲く度に祖母を思い出すでしょう。

私も、同じです。

 

 

強すぎる雨に負けず、今年の夏にも美しい花を咲かせてもらいたい。

願っています。

 


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